はじめに
◯対象
- 個別支援計画の作り方が分からない、新人職員さん
- 個別支援計画の教え方が分からない、中堅職員さん
◯目的:PDCAだのA-PIEプロセスだの難しく、大きな流れではなく
”コノ”項目に”コレ”を書く。ということを知る。
◯結論:厚生労働省の様式にざっくり見ました。
ここに画像
◯注意
個別支援計画を作るにあたっては、アセスメント(基礎情報の整理、前の支援計画書のモニタリング)等の事を抑える必要がありますが、またそれは別の話。
あくまで、法人や事業所の書式があって、書式の項目に何を意識して書けば良いのか。
という話です。
ここで襟付き支援員の話
8月が終わっても、『まだまだ半袖が必要だな〜』っと思っていた生活介護事業所に入職して1年目の秋、上司から
「襟付きくん、8月末までに、モニタリングと個別支援計画作ってな」
って言われたことありませんか?
その時の私は『へ?』でした。
ここで、調べぐせのある襟付き支援員は、ネットで”個別支援計画 作り方”を調べるが
『出てこんやんけ!』orz
先輩に聞いたら
「支援員くんが、その人にとって必要だと思うことを書けばいいよ。」
『(そういう話じゃなくて、項目の意味と書く内容を教えてよ・・・)』
そんな自分を救えたらと思って作ってます!
また、数年働いて、『そういうことか!!』
と分かったことがあるので、それをお伝えできればと思います。
個別支援計画を見てみよう!
https://www.pref.osaka.lg.jp/chiikiseikatsu/syougaijisien/youshiki.html
〇項目内容
- 本人の希望
- 将来の目指す内容
- ニーズ
- 到達目標(長期・短期)
- 短期目標
- 総合的な支援方針
- 具体的な到達目標
- 支援方針
- 支援内容(内容・留意点)
- 支援期間
こんな項目がありましたね。
ざっくりまとめると。
- ニーズ(本人の希望、将来の目指す内容)
- 目標(到達目標、長期、短期)
- 総合的な支援方針
- 支援内容・留意点
に分かれると思いますので、この4つの項目でお伝えします!
各項目の書き方!
ニーズ(本人の希望、将来の目指す内容)
〇書き方:「〇〇になりたい。」「〇〇をしたい。」など、本人の思いや願いまた、本人にとって必要な事を書きます。
ニーズが一番大事なところですね!
利用者さんご本人が”何を望んでいるのか。””どうなりたいのか。”
コレが支援のスタート地点!
また、反対に本人にとって必要なサービス、支援の根拠の部分を書くところでもあります!
押し付けにならないようにしなければいけないですけどね。
〇弊事業所の例では
「新しい仕事を覚えたい。」「〇〇の仕事をがんばりたい。」「お給料(工賃)がたくさん欲しい。」「休まず通いたい。」「一般就労したい。」等々があります。
長期目標(到達目標)
〇書き方:「〇〇になる。」「〇〇を目指す。」「〇〇を身につける。」「〇〇を向上させる。」など本人の長期的な変化を書きます。
本人のその年度の目標。人によっては、2,3年後の内容でもいいかな、と思います。
目標は、現時点からの本人の変化を書きましょう!
できうる限り、具体的でワクワクする内容だと、いい支援計画になります!
本人が具体的で明確な目標を持っているのであれば、期間が遠くても書いてあるほうが、良いでしょう。
そうすると、支援計画がブレないし、モニタリングもしやすいです!
〇弊事業所の例では
「〇〇の作業と〇〇の作業をできるようになる。」「下請けの仕事の質を高める。」「ほかの人の役割を覚える。」「遅刻や欠席を減らす。」「週4日以上通えるようになる。」等々があります。
「本人の思う、かっこいい大人像をみつけて、それに近づく。」という人もいます(笑)
具体的じゃないけど、夢のある目標だな。と思ってみてます(笑)
短期目標
〇書き方:「〇〇になる。」「〇〇を目指す。」「〇〇を身につける。」「〇〇を向上させる。」 など 本人の短期的な変化を書きます。
長期目標と一緒です。
期間は、監査的な理由で下のように考えて頂ければと思います。
- 就労移行は3ヶ月
- その他(就労継続支援、生活介護)は6ヶ月
本来は、目標があって、期間を設定すべきだと思いますがね^^;
これを目安に目標設定して、長期目標よりも具体的な内容にしましょう!
〇弊事業所の例
「ご飯の盛り付けの作業ができるようになる。」「1時間に30個作れるようになる。」「丁寧に仕事に取り組めるようになる。」「遅刻せずに通えるようになる。」「週3日通えるようになる。」
総合的な支援の方針
〇書き方:「〇〇をする。」等、支援者がすることを書きます。
その人を支援するうえで大切にしたいポイントを書くところです。
そして、主語は支援者です!
ここの項目に、利用者さんがすることを書いたり、目標を書いたりする人がいるので気を付けてください。
〇弊事業所の例
パパっと動かれる自閉症のある人なら、「本人の直線的な動きを大事にする。」
見通しがないと不安な人なら、「事前に、絵・写真カードで伝える。」
高齢の人なら、「事故やケガが内容に見守る。」
支援内容・留意点
〇書き方:「〇〇をする。」など、支援者がすることを書きます。
その人の目標に向かってどのように支援をするのか、を書きます。
〇弊事業所の例
「〇〇の作業を提供する。」「作業工程表を作る。」「役割分担表を作る。」「作業が終わったら評価する。」等。
※本当はもっと具体的です。けど、細かくしすぎると、特定、個人情報にあたるのでここまでです。
後で、個人情報に抵触せずに済む具体例を書いてます!
まとめ
- ニーズ:「〇〇になりたい。」「〇〇をしたい。」など、”本人”の思いや願いまた、本人にとって必要な事
- 長期目標:「〇〇になる。」「〇〇を目指す。」「〇〇を身につける。」「〇〇を向上させる。」など”本人”の長期的(1~2.3年)の変化、目標地点
- 短期目標:「〇〇になる。」「〇〇を目指す。」「〇〇を身につける。」「〇〇を向上させる。」 など ”本人”の短期的(3~6か月)な変化
- 総合的な支援の方針「〇〇をする。」など、”支援者”がその人を支援するうえで大切にしたいポイント
- 支援内容・留意点:「〇〇をする。」など、”支援者”がその人の目標に向かえるようにする事
書く上では、主語が本人なのか、支援者なのかしっかり分けるのが大事です!
また、”本人の姿が思い浮かべる”ニーズや目標で、”具体的かつ明確な”目標かつ支援内容が、良い支援計画だと思っています。
襟付き支援員への個別支援計画例
自分の話なら、個人情報には抵触しないので、それで具体例を挙げます!
〇基礎情報 名前:襟付き支援員 年齢:10歳(当時) 性別:男 特徴:お手伝い好き 色覚異常
- ニーズ:家族の役割を担いたい。
- 長期目標:家族内の役割でできる事を増やす。
- 短期目標:お箸を間違える事なく並べられるようになる。
- 総合的な支援の方針:色に着目するのではなく、形や絵柄、大きさ等で伝える。
- 支援内容・留意点:お箸を色ではなく、絵柄や形、違いのものにする。
実際にこういうことで困っていて、よく「お箸の種類違うで!」って言われてました(笑)
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